2007年に発表された『一家に1枚宇宙図』。私も製作委員の一人として加わり、(博士課程2年の終わりという時期にもかかわらず)2000通以上のメールのやり取りを経て完成しました。きわめて意欲的に、新しい宇宙の見方や人間や地球のルーツなどをこれでもかというくらいに盛り込みました。
その宇宙図が、大きく改訂されて今月公開されます。今回の改訂ではヒッグス粒子の記述が加わり、宇宙の始まりと素粒子の解説部分が大きく変わりました。また、この6年間の研究の進展にしたがって、系外惑星の数(200個以上から800個以上へ)や最も遠い銀河までの距離が更新され、画像もアルマ望遠鏡の観測画像など最新のものが使用されています。さらに、星の一生の記述がより詳しいものとなっており、6年前と比較してかなり(さらに!)密度が高い宇宙図が仕上がったと思います。
新しい宇宙図の公開を記念して、下記の通りイベントを行います。第I部は、私を含め宇宙図製作に関わった天文学者、美術家による新しい宇宙図の解説。第II部では、宇宙図作成メンバーと多分野の専門家を迎え、科学以外の分野から宇宙をどう見るか、宇宙図を出発点として討論します。パッと見では難解な宇宙図ですが、今回のイベントはより深く宇宙図を理解し楽しめる機会になると思います。是非お越しください。
日時:3月23日(土)
第I部 16:00-17:30
第II部 18:00-20:00
会場:ブレヒトの芝居小屋(東京都練馬区)
詳細・申し込み:天プラの特設サイト